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「移動時間=労働時間?」建設業の現場でよくある疑問を解説

  • 執筆者の写真: あたけ
    あたけ
  • 9月23日
  • 読了時間: 3分

建設業では、社員や作業員が早朝から集合して遠方の現場へ移動することも珍しくありません。しかし、「移動時間を労働時間として賃金に含めるべきか?」という点で、経営者と労働者の間で意見が分かれるケースも多くあります。

事業者側は「移動時間まで労働時間に含めると残業代が膨らむ」と悩み、労働者側は「早朝から長時間拘束されているのに賃金に反映されない」と不満を持ちます。

本記事では、建設業の現場での移動時間の考え方や、トラブルを避ける管理方法について解説します。


実は、「必ずこうです!」と断言できるルールはありません。状況によって扱いが変わるため、個別に判断する必要があります。


1. 移動時間の扱いはケースバイケース

  • 通常の通勤時間

    自宅から会社までの通勤時間は、原則として労働時間に含まれません。

  • 会社集合後の現場への移動

  • 会社に集合してから現場に向かう場合の移動は、会社の指示で集合をかけていると業務の一環と見なされることが多く、労働時間に該当する可能性があります。

  • 直行・直帰の場合

    自宅から直接現場へ行き、作業後に自宅へ戻る場合。

    → この場合も、労働時間に含めるかどうかは契約や就業規則の内容次第です。


2. 移動時間に賃金を支払うことは可能

建設業では、移動時間を別途時給や日額で支払う取り扱いもできます。ただし注意が必要です。

  • 移動時間を正確に把握する

  • 会社集合から現場解散まで、直行・直帰の場合の開始・終了時間を明確にする

こうした管理ができていないと、賃金計算や残業代の算定でトラブルになることがあります。


3. 出勤・退勤の記録は必須

移動時間の扱いに関わらず、社員が会社に集合した時間と退勤した時間をきちんと記録することが重要です。

  • 会社集合後に現場へ移動する場合は、集合時間から作業終了まで

  • 現場から会社へ戻る場合は、帰社後に解散するのか、現場解散なのか明確に

これにより、労働時間の計算がはっきりし、残業代のトラブルも防げます。


まとめ

  • 現場までの移動時間は、状況によって労働時間に含まれる場合と含まれない場合がある

  • 移動時間に別途賃金を支払うことは可能だが、管理が必須

  • 直行直帰や乗り合いの取り扱いも、就業規則や契約で明確化する

  • どの場合でも、出勤・退勤時間をきちんと記録することが重要

建設業では、移動時間の扱いが複雑になりがちです。就業規則や賃金規程で明確に定め、管理体制を整えておくことがトラブル防止のポイントです。


弊社では就業規則や出張旅費規程を整備するお手伝いもできますのでお気軽にお問い合わせください。

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